糸が切れた凧の毎日

これまで散々世間に迷惑をかけてきたので、これからは世間に恩返しをする番だと思っています。 周りの人の心に火を灯し、少しでも元気になってもらえれば、私も元気になれます。

卒業式は社会人としてのスタート

通勤電車の中で、袴姿の若い女性を見るようになりました。

大学や短大や専門学校の卒業式の時期です。

はるか遠い昔の自分の大学の卒業式を思い出しました。

35年以上前のことなのでうっすらとしか記憶にありません。

ただ、多くの同窓生は、卒業式を最後に会うことはありませんでした。

大企業で役員になれた友人もいます。

HPで彼らの雄姿を見ることができます。

そう言えば、卒業式の前に、ゼミ生全員(5人)が教授の自宅に呼ばれました。

麻雀をやって、飲み会になりました。

その後で、教授から容易に持ち運びができる薄い漢字辞典を手渡されました。

文章を書くときにすぐに使えて便利なものでした。

教授の教え子に対する心遣いだったと思います。

その辞書の中に、教え子1人ひとりへの簡単なメッセージが書いてありました。

私へのメッセージは、「知らないふりをしろ。謙虚になれ。」でした。

私は、高校卒業後に新聞奨学生を2年間やり、塾の講師を1年間やって、大学に入学したので、大学入学した年に22歳でした。

当時は、1浪や2浪はざらにいたのですが、さすがに3浪は珍しかったです。

私は大学に入る前の3年間でいろいろな経験をしたので、自信がある学生だったと思います。

すぐに知識をひけらかす嫌味な学生だったのでしょう。

本当に恥ずかしい黒歴史です。

当時は年齢よりも年上に見られていたので、スーツを着ると銀行員と間違えられました。

自分が・・・自分が・・・と自己アピールが強かったので、「知らないふりをしろ。謙虚になれ。」と教授のメッセージがあったのだと思います。

だから、若い頃は人とぶつかりました。

ぶつかる経験をしているうちに、角が取れて丸くはなったような気がします。

歳を取って、怒ることも少なくなりました。

謙虚に考えることもできるようになりました。

学生時代はいろいろな人に守られていました。

しかし、社会に出たら、自分で自分を守らなければなりません。

社会に出たら早く修羅場を経験したほうが良いと思います。

そうすることで早く成長ができます。

61歳になった私が悟ったことは、生きる意味は、心の成長だと思います。

心が揺り動かせられることを数多く経験することで、心が成長します。

卒業式を迎えた学生たちを見たときは、心の中で「これからが本当の人生だからね」と言うようにしています。