私は、大学に入学するときに奨学金を借りようとしました。
また学生寮にも入ろうとしました。
しかし、どちらも選考から外されてしまいました。
当時は、両親が共稼ぎだったので、世帯収入が多かったのだと思います。
今でも覚えていますが、当時の学費は半年で126,000円でした。
国立大学だったので、4年間通っても100万円くらいの学費でした。
40年近く前の話です。
アルバイトでも稼げるお金でした。
明日は、公益法人から依頼されて、奨学金を借りている私立大学の学生20名に3時間の授業をすることになっています。
キャリアコンサルタントとしての業務の依頼でした。
ボランティアです。
奨学金という名前は私は好きではありません。
言葉に重みがないからです。
奨学金は借金です。
なぜ国は奨学金を出すか知っていますか?
高卒ではなく大卒で就職すれば収入が増えて、税金をたくさん収めてくれるからです。
奨学金は利子をつけて返してもらい、それ以上に税金も収めてもらうのです。
昨今では、国が経済困窮世帯の子どもに、返済義務のない給付型の奨学金を出しています。
高卒で就職できない学力レベルの子どもが奨学金で進学できます。
少子化で学生が集まらないFランク大学は、名前を書けば入学できます。
勉強をしたこともない、生きる気力のない学生がFランク大学に集まります。
しかし、大学に進学できても就職しなければなりません。
貸与型の奨学金は返済しなければなりません。
就職できなければ返済できません。
3回滞納すると、信用保証に履歴が残り、クレジットカードを作ったり、ローンが組めなくなります。
これから何十年も生きていく若者が、奨学金という名前の借金を背負っているのです。
聞くと500万円も600万円も借りているそうです。
毎月3万円返済しても20年間近く返済することになります。
最近は、休みの日にテキストを作っていました。
どうしたら、奨学金を返済できるだけの給料が出る職場に就職できるかを教えます。
1人暮らしで1ヶ月いくら必要かを家計簿をつけさせて考えさせます。
一番大切なことは、彼らの心に火を灯すことだと思っています。
知識などはいくら教えても忘れます。
人が動くには、心のエンジンを回す必要があります。
だからこそ、心のエンジンを回すためのガソリンを給油したいと思います。
自分は人生の山を登って、下りている人間です。
これから人生の山を登る若者を励まそうと思っています。