糸が切れた凧の毎日

これまで散々世間に迷惑をかけてきたので、これからは世間に恩返しをする番だと思っています。 周りの人の心に火を灯し、少しでも元気になってもらえれば、私も元気になれます。

左遷も考え方で変わる

昨日、知り合いから左遷されたとの連絡が来ました。

会社のある部署の部長です。

56歳。

40歳過ぎて再婚したので、子ども2人はまだ中学生です。

正義感が強く、曲がったことが嫌いな性格です。

経営陣の怠慢な行動に苦言を呈したようです。

その結果、反乱分子とみなされ、閑職に追いやられたようです。

 

彼は、会社員と僧侶の二足の草鞋を履いています。

実家が寺で、父親が僧侶だったが、突然死してしまいました。

そして、檀家が多い寺を継ぐことになりました。

彼は会社に許可をもらって2年間休職し、宗派の総本山で修行をして、得度をしました。

平日は会社で仕事をして、週末は実家の寺で仕事をします。

彼とは25年前からの友人です。

人生の転機のときに腹を割って相談したこともあります。

檀家の法事のときには法話をしているようで、とてもためになる話をたくさんしてもらいました。

今回は、私が僧侶である彼の話を聴きました。

不本意な異動を言い渡されて、心の整理がつかないとのことでした。

彼は会社のために必死に働いてきました。

厳しい会社の経営を立て直すために、考えられる手段を駆使しました。

経営陣は自分の定年退職までの2~3年の年月を楽に生きることしか考えません。

変えようとする彼と、変えたくない経営陣がぶつかりました。

一会社員が経営陣に敵う訳がありません。

彼の気持ちが痛いように分かります。

 

私は考え方によっては、彼の左遷は良いように思いました。

今まで、改革の先陣を切って働いていた彼の「休息の期間」だと思います。

彼は、降格になった訳ではなく、収入が減ることもありません。

「こうあるべきだ」という思い込みを捨て、時間の流れに身を任せるべきだと思いました。

多分、僧侶の勉強を積むこともできます。

逆にチャンスなのではないか?と彼に話しました。

今度、一緒に飲もうという話をしました。

彼の気持ちが和らぐのならば、彼の話をじっくり聴こうと思います。