上司の部屋に呼ばれて、11月1日の部下の異動を通達された。
35歳の独身の女性。
どう考えても左遷としか思えない人事異動であった。
僻地への転勤であった。
私は女性への偏見は無い方ではあるが、彼女はお局様と言わざるを得ない状況であった。
同じ業務を長く続けていると、専門職となって自分を守るようになっている。
自分中心で仕事をするようになる。
そのうちに役職上位者の決定事項にも反論をするようになる。
悲しいことにお局様はそれに気が付かない。
周りに気遣いができなくなる。
気遣いができないので結婚が更に遠ざかる。
上司の私にとってはありがたい話であるが、それの代わりに異動してくる50歳代の独身の男性社員には驚いた。
うつ病でこの3年間くらい休職したり復帰を繰り返している社員である。
机に座っているだけの社員である。
戦力にならないので派遣社員を一人入れるというのである。
これは完全にババ抜き人事異動。
要らない社員をたらい回しにする人事異動である。
サラリーマンを35年間もやっているといろいろな人事異動を見たが、人事異動は人事権がある役職者の好き嫌いで決まる。
仕事ができるできないではない。
これを読んでいる若い方々は参考にしていただきたい。
仕事ができるから出世できるのではない。
周りの人から良い人と評価される人が出世をする。
敵を作らない人、気遣いができる人が出世をする。
周りの人を蹴落としてでもバリバリ仕事をする人は嫌われる。
私生活を犠牲にしてまで仕事の成果を出しても、周りの人の評価が悪ければ出世はできません。
私がそれに気づいたのは50歳を過ぎてからでした。
時すでに遅しでした。