昨日は、勤続35年の57歳の女性が早期退職するので送別会を開いた。
このご時世だから最小限の人数で。
飲み会なんてご法度のような風潮がある。
しかし、「お疲れ様」の一言で送り出すのは忍びない。
私は、退職する彼女の過去の上司。
現在の上司と彼女のご主人を誘った。
4人で実施した。
彼女は徳島の出身。
大学進学と同時に上京して、東京に就職したとのこと。
4年前まで独身であったのだが、53歳で7歳年下の方と職場結婚した。
彼女は23区内に一戸建ての家を購入している。
今は徳島の高齢の母親を呼んで同居している。
結婚して安心したのであろう。
早期退職を選んだそうである。
35年間同じ組織で勤務するというのはどんな心境であろう。
35年間も勤務すれば、それなりの役職に就いて、仕事の責任も重い。
もともと彼女は専業主婦になりたかったのだろう。
独身で通していたので、それなりの役職に就いた。
肩の荷が重かったに違いない。
それを聞きたかったのだが、そんな雰囲気にはならなかった。
笑顔で送り出したかったからである。
私は3回転職している。
同じ組織にいたのは、現在の職場が13年間で最長である。
定年まで職場にいても勤続20年間にしかならない。
彼女の足元にも及ばない。
自分も必ず職場を去らねばならない時期が来る。
どんな状態で退職するにしても、「仕事をやりきった感」が欲しい。
人生に悔いを残したくなりからである。