気になる友人は何人かいる。
友人というか元同僚。
私は3回転職して4つ目の職場で働いている。
3つ目の職場の同僚で、私の1つ下の57歳の友人である。
当時は広報の仕事をしていた。
もう20年以上前の話である。
その友人は美大出身のデザイナーであった。
彼は、独身であった。
私は結婚して子どもが2人いたが、彼と遅い夕食を近くの定食屋で取ることも多かった。
仕事に燃えていた。
12時5分の終電で帰ることも多かった。
仕事量が多かった。
一緒に仕事をしていたので、戦友という感じだった。
2年くらい一緒に働いた後、彼は画家になるために退職した。
絵を描いて暮らしていけないので、派遣社員としても働いていた。
最初の数年はグループ展にも出展していたのだが、そのうちに派遣の仕事が主になったようである。
派遣社員は年齢が上がると、特定の仕事にしか就けないようである。
50歳を過ぎてからは警備員の仕事を続けているようである。
昨日は久しぶりに電話をしてみた。
夜勤が多く、不規則な生活のようである。
警備をしている会社は社員が出勤していないので、昼間の仕事が無くなったそうである。
警備員が何人か自宅待機で、休業補償の6割の給与になったそうである。
もし、彼が退職しないで仕事を続けていたら、今頃、立派な管理職になっていたであろう。
彼が退職をするときにはだいぶ悩んだであろう。
その相談相手になってあげられなかったことが悔やまれる。
あの頃は俺の存在はそんなものであった。
もっと信頼関係を築いておけば良かった。
今ならいっぱい話を聴いてあげることはできる。