糸が切れた凧の毎日

これまで散々世間に迷惑をかけてきたので、これからは世間に恩返しをする番だと思っています。 周りの人の心に火を灯し、少しでも元気になってもらえれば、私も元気になれます。

「縁」と「成長」のありがたさ

25年以上前からの友人(女性)と久しぶりに飲みました。
最近の私は、若手社員を連れて同業他社を訪問することが多く、今回は30代の男性社員を同行させました。視野を広げてほしいという思いからです。

訪問先の彼女は、20代後半の若手社員として出会った方です。当時はもちろん、私も今よりずっと若かった。彼女は産休・育休を経て、今では50歳代のセンター長。年月の重みをしみじみ感じました。

仕事の話は1時間ほどで切り上げ、夕方からは飲みに行くことにしました。彼女も30代の女性社員を連れてきてくれて、中華料理店で4人の会になりました。彼女とは昔話に花が咲き、気づけば懐かしい名前が次々と登場しました。

「〇〇さん、どうしているかな?」
そんな話題になると、多くの先輩方がすでに鬼籍に入っていることを知り、胸が詰まりました。

厳しい先輩もいましたが、今振り返れば、その厳しさこそが愛情だったのだと実感します。
人間関係は、まるで砥石のように互いを磨くもの。いろいろな人とぶつかりながら、私は少しずつ角が取れ、丸くなってきたのだと思います。

気がつけば、私は当時お世話になった先輩方と同じ年齢になりました。

思えば、コロナ禍以降、仕事の飲み会はほとんど無くなりました。上司と部下が腹を割って話す機会もありません。かつては会社の垣根を越えて若手を育てようという空気があったのに、今の職場からは「部下を育てよう」という気持ちがあまり感じられません。終身雇用が崩れ、転職が当たり前になった時代の影響もあるのでしょう。

しかし私は、多くの先輩方に育ててもらって今があります。だからこそ、後輩にもこう伝えています。

「気づいていないかもしれないが、一生懸命やっている姿を必ず見てくれている人がいる」
「その人は、あなたがピンチのときにきっと助けてくれる」

日本の未来も、会社の未来も、明るいと言い切れないかもしれません。それでも私は、縁を大切にし、いまを誠実に生きることで、未来は必ず開けると信じています。