本日は、19年前に一緒に仕事をしていた元上司と元同僚と会った。
広報の仕事をしていた。
8億5千万円の広報予算があった。
やりたいことは何でもできる。
だから何でもやった。
集客は広報が良ければいくらでも上がると思っていた。
実際は、商品価値に大きく影響される。
広報効果にもカバレッジの限界がある。
そんなことは知っていた。
毎晩22時過ぎまで仕事をしていた。
管理職となって残業代が出なくとも仕事をしていた。
夜中の0時1分の終電で帰ることも多かった。
それでも次の日は8時30分には仕事をしていた。
すごく心は燃えていた。
少しでも成果が出ると楽しかった。
しかし、一番の心の支えになったのは、
同僚との信頼関係。
お互いの長所・短所を認め合い、それを補完していたこと。
上司が自分を認めてくれたことであった。
労働環境が厳しくても、心が満たされていれば、自然と体は動いた。
電通社員の自殺の記事を見て思うことがある。
夜中まで働く会社はいくらでもある。
広告代理店、商社、銀行、証券・・・。
長時間労働は絶対に体に悪い。
しかし、一番悲しいのは、
・なぜ?同僚は彼女に優しい言葉をかけてあげなかったのだろう?
・なぜ?上司は彼女の頑張りを認めてあげなかったのだろう?
社員が若いうちに大きく成長するには、
できるだけ多くの経験を積むことは必要である。
いくつかの苦難を乗り越える経験も必要である。
しかし、その人間を動かすエンジンは心である。
心が燃え続けるには燃料が必要である。
その燃料は愛情ではないかと思う。
愛情がないと人間は動かなくなってしまう。
私の上司は組織を上りつめた役職になっている。
同僚は10年勤めて2千万円を貯め、画家を目指して退職した。
今ではそれぞれがそれぞれの道を進んでいる。
会うのは1年に1度であるが、会った瞬間に19年前の信頼関係に戻れるのが嬉しい。
嬉しさのあまり私以外の2人は紹興酒を3本空けて、酔っぱらって立てなくなってしまった。
たった1時間半で1人で8合飲んだことになる。
自分をさらけ出してそこまで酔えるのは、お互いを信頼しきっているからだ。
今の自分がいるのは、そんな友人がいるからだと思う。
そんな友人たちに感謝をしている。