高校の校長先生と2時間くらい話をする機会がありました。
60歳の女性の先生です。
彼女は、私と同じ故郷の静岡から東京の大学に進学し、東京の企業に就職しました。
30歳を機に、故郷の静岡に帰り、英語の先生になりました。
同世代ですから話が盛り上がりました。
我々が中学生、高校生の頃は、大学受験の倍率が何十倍が当たり前の世界でした。
一流の高校に進学し、一流の大学に入学し、一流の企業に就職すれば、幸せな未来があると思っていました。
一流の企業がない片田舎に住む私でもそう思っていました。
高校に入学しても、少しでも偏差値の高い大学に進学することを目指していました。
高校の先生の進学指導は、少しでも模試の偏差値を上げろというものでした。
日本もまだまだ活気があり、若者が希望を持って生きていました。
あれから40年以上が経過して、日本の未来に希望が持てなくなっています。
少子化で、大学にも入りやすくなっています。
生徒が勉強を頑張る必要がないのです。
たとえ大学を出ても、高給取りになれる可能性も低いです。
若者の物欲も薄らいでいます。
車も欲しくない。
飲みにも行きたくない。
恋愛も結婚もしたくない。
生徒のモチベーションが低いのです。
これではますます日本が衰退していきます。
どうしたら生徒の主体的な意欲を引き出せるか?
それが校長先生の悩みでした。
昭和の時代にどの学校にもいた指導が厳しい先生。
野球部の監督などは最たるものでした。
しかし、今やそんな指導はパワハラです。
無理やり生徒に何かを押し付けることはできません。
私は聞かれても答えに困りました。
その校長先生とは後日会うことにしました。
それまでこの宿題の答えを考えることになってしまいました。
これは難しい問題です。