本日は、仕事帰りにカレーの激戦区の神保町でカレーを食べました。
日本最大の総合商社で働く女性の友人のリクエストでカレーになりました。
彼女は59歳の部長で定年退職まであと半年です。
定年退職後に何をやるのかを私に相談したかったそうです。
年収は軽く2000万円を超えています。
退職金は恐ろしいくらいの金額です。
その上、定年退職後は企業年金が死ぬまでもらえるそうです。
年間もらえる年金の額は、私の年収を超えていました。
彼女は独身です。
有名女子大学を卒業後、親のコネで総合商社の一般職で入社しました。
その当時はコネがないと丸の内のOLにはなれなかったです。
社内結婚で寿退社を目指していたのですが、30歳を過ぎてたまたま上司がうつ病で休職し、上司の仕事をしていたら総合職に転換させられ、必死で働いていたら定年退職の年代になったそうです。
子会社にも出向し、子会社の役員にもなりました。
そんな彼女の悩みは、定年退職をしたら社会との接点が無くなるので、仕事をしたいとのことでした。
企業年金だけで裕福な生活ができるはずです。
働かないで家にいたらボケてしまうからとのことでした。
すでに日本語学校の教師の資格も取得し、キャリアコンサルタントの資格を目指して勉強していました。
ボランティアでは気持ちが入らないから、幾ばくのお金をもらって仕事をしたいとのことでした。
私の前ではごく普通のオバサンなのですが、会社ではキリリとしているのだろうと想像しました。
会社では弱音を吐けないから、私の前で弱音を吐くのだろうと思いました。
世界を股にかける商社マンは「人たらし」が多いです。
職場では雄弁な分だけ、家庭では大人しい人が多いです。
彼女の素の姿を見たような気がしました。
どんなにお金があっても墓には持っていけません。
どんなに裕福でも、心の中は寂しいのだろうと思います。
彼女が社内結婚で寿退社をしていたら、今頃は孫の面倒を見ていたでしょう。
他人から見たら羨望の的でも、どんな人にも悩みがあると思います。
だからこそ、幸せって人の心の中にしかないのだと思います。