肉体的な治療は目に見えるから比較的容易かもしれない。
しかし、心理的な物は見えないからなかなか治療できないのだろう。
新型コロナウイルスが感染爆発し、収まる気配が見えない。
在宅勤務が推奨され、おまけに有休5日以上消化が義務付けられたから、
昨日と本日は自宅で有休消化と在宅勤務をしている。
こんなときに限って、部下がPCR検査で陽性になったとの連絡があった。
濃厚接触者は誰とか、消毒はどうするとかの打ち合わせで仕事どころではない。
おまけに部下が自宅療養するので、業務の引き継ぎをさせなければならない。
営業ならば、仕事の成果=売上となるから社員も必死になる。
管理部門の場合にはノルマがないから在宅勤務でいくらでもサボれる。
仕事の成果物を評価するシステムを導入しない限り、在宅勤務では業務効率が上がらない。
そんな昭和な考えでは、時代についていけないと若者には言われそうだが、
事実、在宅勤務の業務効率が悪い。
性善説を唱えたいが、人は見ていない所では仕事をサボる。
向上心があり、自分が成長することが楽しみな社員の場合には、
どこで働こうが問題はない。
しかし、組織にしがみついている社員は、在宅勤務=仕事をしなくても良いことになる。
向上心がある社員は、もっと良い条件の職場に転職をする。
仕事をしない社員を責めると、最近ではパワハラだと人事課に訴える。
社外に目が向いている社員と、社内政治にしか興味のない社員の違いがはっきり出てくる。
これは昭和も平成も令和も変わらない。
社外の人脈がある人ほど社会の変化に敏感で、自分を成長させたいと思う。
しかし、社内の人脈しかない人は、一見コミュニケーション能力が高く、自己効力感も高いように見えるが、結局自己満足だけの人間で、仕事ができない人が多いのに気づく。
自分の乗った船が順風満帆な場合は良い。
船内でパーティを楽しんでいれば良い。
しかし、社外から見ると、人口減少で縮小する市場の中、自分の乗った船がまっすぐ滝壺に向かっている。
滝壺に放り出されてから気づいたのでは遅い。
心というのはなかなか治療できないものである。