久しぶりに20数年前の同僚と会うことにした。
仕事がお盆休みとなり1週間が経過した。
次男以外の人と1周間も話をしていないと気が滅入る。
彼は、私にとって3番目の職場の同僚。
年齢は私より一つ下の58歳の独身。
20数年前はお互いに必死に仕事をやっていた。
30歳代で脂が乗っていた世代なので毎晩終電まで仕事をしていた。
彼は30歳半ばで画家を目指して退職した。
当時は何でも話せる同僚であった。
だから彼の退職を聞いたときには泣いた。
あれから20数年が経過した。
事あるごとに飲んだ。
1年に2回程度は会っていた。
彼は画家で食っていくことができなかった。
派遣社員で食いつないでいた。
それでも毎年作品をグループ展で発表していた。
今は警備員をしている。
昨年会ったときには弟が突然死をしたことを話していた。
今年は年老いた父親の介護のために、実家の近くに引っ越したそうだ。
食事をしながら話をした。
共通の話題は、当時の同僚の近況である。
当時の同僚も定年退職の世代。
今は何をしているのかほとんどわからない。
それでも2時間ほど話をした。
一つ嬉しかったのは、彼の作品が美術雑誌に掲載されたこと。
彼の人生が前進している証拠である。
自分の人生も一歩進まねばと思った。
お盆休みが終われば、また日常生活が始まる。