次男の成長を見ていて痛感することがある。
人と接することが成長することだと。
中学1年生の夏休みから引きこもりになり、19歳までの7年間を部屋に引きこもっていた。
中学3年生でとりあえず受験をして、自転車で1時間の距離にある県立の単位制高校には入学をしたが、3日間しか通わなかった。
その間は、家族ともほとんど会話をしていない。
しかし、彼が19歳のときに女房が家を出ていった。
その1年後には長男も家を出ていった。
次男と2人きりの生活になってしまった。
私も次男も困り果ててしまった。
何とか生きていかなければならないので、家事を分担した。
掃除とゴミ捨ては私の仕事になった。
炊事は次男の仕事になった。
洗濯は各自がやることになった。
それからは次男を自立させるために必死だった。
仕事を休んで、彼をいろいろな施設に連れて行った。
車で1時間かかる引きこもりの相談センターにも行った。
地元の保健所にも行った。
若者の就労支援施設にも行った。
近所のいくつかの病院にも行った。
相談しているうちに、精神障害の手帳を持ったほうが支援を受けやすいとアドバイスをもらい、
心療内科に相談して診断書を書いてもらい、障害者手帳をもらった。
そのうちに彼がある施設に通うことになった。
そこから彼が人と接する経験が始まった。
勉強することは嫌いではないらしい。
電卓の検定、マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト、日商簿記3級と2級を取得した。
彼が一番避けてきたのは人間関係。
就職してから4ヶ月目になるが、今まで友達が1人もいなかったのに、スマホのラインには5人くらいの友人が登録してあるらしい。
最近は彼の言うことも論理的になってきた。
彼の性格は、相手のことを考え過ぎてしまうこと。
相手に合わせ過ぎて、自分を出せないこと。
そう彼自身も分析している。
だから自分というものを持たないといけない。
やはり、人と接することでの試行錯誤があるのだと思う。
相手の存在があるからこそ自分の存在がある。
比較することでPDCAサイクルを回せるのだと思う。
人と接する経験が人を成長させるのだと思う。
人と接するには行動することも必要だ。
行動していれば多くの人と接することができる。