週に1度は家の掃除をしている。
布団カバーや洗えるカーペットを洗濯して、布団を干して、掃除をする。
普段は開けない戸を開けて収納スペースを見たりもする。
今日は掃除の途中で、古いアルバムが何冊も入った戸棚を開けた。
別居している妻との結婚写真や子どもが小さかった頃からの写真があった。
子どもが小学生になるまでは、年に1度は近所のスタジオで記念写真を何枚か撮影して、アルバムにしていた。
こんな時代もあったんだと思い出した。
今や家族はバラバラで会うこともない。
次男とは同居しているが、次男が自立したら会うこともないかもしれない。
それだけ家族の心は離れてしまっている。
なんでこんなことになったのだろう?
こうなることを望んでいたのではなかった。
私が実家とは疎遠になっている分だけ、自分の家庭は仲良くしたかった。
しかし、実態は逆になってしまった。
いつの間にかこうなってしまった。
人間関係は一度崩れたら元には戻らない。
私も58歳になってしまった。
仕事しかない人生になってしまった。
職位定年まであと2年半。定年退職まであと7年半。
仕事人生も先が見えている。
後進に道を譲る時期に来ていることは分かっている。
山は登ったら下りなければならない。
残りの人生を納得する生き方をして死にたい。