卒業して3年目の方が相談があるというので会いました。(彼女の許可を得て書いています)
TV・映像、Web、広告・出版などのクリエイティブを扱う会社の総合職です。
彼女は大学3年生のときに誰よりも活発に就職活動をして、6社から内定を獲得しました。
そして憧れの会社に入社しました。
めったにいない自信に満ちた行動力のある学生でした。
社会人1年目から必死に仕事をして、終電で帰社する毎日。
帰宅するのは夜中の1時、2時。
近所のコンビニしか開いていない時間。
コンビニで好きなだけ買い物をするのが幸せだったそうです。
それでも朝は定時に出社。
土日も仕事。
彼氏とのデートもパソコンを持参で、お店でも彼氏を待たせて仕事をしていたそうです。
当然、彼氏とも自然消滅。
仕事が楽しいので疲れなかったと言います。
女子のバリキャリを地で行っていました。
必死にやっていたのですが、なかなか会社の売り上げに貢献できない。
やってもやっても成果が出ない。
上司とも折り合いが悪くなって、4月から一般職に転換させられてしまいました。
彼女は、現在の会社に憧れて入社しました。
会社にこだわりが強いので、転職に迷いがあります。
今までエージェントとして好きな仕事を好きなだけしていたので、一般職の事務の仕事に納得がいきません。
成長欲求が強いので、会議資料をホチキス止めをする仕事では満足しません。
目標に向かって全力投球することを是とする性格なのです。
話を聴いているうちに私は感じました。
彼女は人生で初めての大きな試練です。
試練というか「神様が彼女に休め」と言っているような気がします。
このままでは、電通の高橋さんと同じになってしまいます。
彼女は、猪突猛進で突っ走ることしか知りません。
しかし、総合職を支える一般職の仕事を知ることは、彼女の成長のためには必要だと思います。
陽の当たる人もいれば、それを陰で支える人の存在もあるのです。
そんな人たちにも感謝の気持ちを持って仕事をしなければ、人をマネジメントする立場になったときに誰もついて来なくなります。
彼女にとっては、このまま一般職では、給与が安く、単純作業で成長できないと思うでしょう。
彼女のモチベーションはだいぶ下がっていました。
人生はマラソンです。
最後にトップでゴールするには、最初からトップでいる必要はないのです。
今は、いろいろなことを経験する時期です。
この試練は、彼女が成長するために神様が与えてくれたのです。
この試練を乗り越えたら、彼女には次のステージが待っています。
私は転職を3回しました。
そこで悟ったことがあります。
仕事とは、どの会社で働くよりは、どう働くかが大切なのです。
人と比較しないで、笑顔と感謝の気持ちを持ち、
自分の目標に向かって努力していれば、成果と給与と役職は後からついてきます。
彼女の職務経歴ならばどんな会社でも採用してくれます。
だから彼女の人生は順調です。